主な抵抗器の種類
炭素皮膜抵抗器(カーボン抵抗)
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- 【構造】セラミック棒に炭素系の抵抗体を焼き付け、螺旋状に溝を切って目的の抵抗値にしてある。両端にはリード線の付いた金属キャップをはめ込み、絶縁のための保護塗料を塗ってある。
- 【特徴】最も一般的で安価な抵抗器。
- 【用途】一般電子回路。
金属皮膜抵抗器(キンピ抵抗)
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- 【構造】セラミック棒に金属被膜を蒸着または焼結させ、螺旋状に溝を切って目的の抵抗値にしてある。両端にはリード線の付いた金属キャップをはめ込み、絶縁塗装してある。
- 【特徴】温度係数が小さく、精度が良い。
- 【用途】精度が必要な一般電子回路。
酸化金属皮膜抵抗器(サンキン抵抗)
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- 【構造】セラミック棒に金属酸化物被膜を蒸着または燃結させ、螺旋状に溝を切って目的の抵抗値にしてある。両端にはリード線の付いた金属キャップをはめ込み、絶縁塗装してある。
- 【特徴】形状の割に大きな電力を扱える。
炭素皮膜と金属被膜の中間くらいの特性。
- 【用途】中電力回路一般。
巻線抵抗器
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- 【構造】セラミック棒に抵抗線(マンガニン線やニクロム線など)を巻き付けたもの。抵抗値は線種や巻き数で調整してある。
- 【特徴】低抵抗で大電力。温度係数の低いものや精度の良いものもある。
- 【用途】一般的な電力回路。高精度電力回路。
ホウロウ抵抗器
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- 【構造】セラミックのパイプに抵抗線を巻き、その上にホウロウ膜を形成したもの。
- 【特徴】高温に耐えるので、大電力を扱える。
- 【用途】大電力回路。
セメント抵抗器
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- 【構造】巻線型または酸化金属被膜の抵抗ユニットをセラミック製のケースに入れたもの。シリコン系の樹脂(セメント)で封止してある。
- 【特徴】不燃性のケースで覆われているので、高温時にも発火しない。
- 【用途】中電力回路。