
今さら聞けない あんな質問、こんな疑問を、RSが代わりに伺ってきました。
今回は【同軸ケーブルについて】です。
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今回は同軸ケーブルについてのお話です。
同軸ケーブルは、構造としてはポリエチレンやテフロンの被覆を被せた単線に銅編組線でシールドし、PVC(ポリ塩化ビニル)などで絶縁被覆したものです。
シールド線と異なり特性インピーダンスと減衰量が保証されているため、シールド線よりも高価となります。使用周波数特性は1MHz~1GHzぐらいです。
同軸ケーブルの特性インピーダンスは、内部及び外の導体の構成に左右されます。特性インピーダンスは導体のサイズ・間隔及びそれらの間で使用される誘電体のタイプによって定められています。
同軸ケーブルは、構造上使われている材料すべてで特性インピーダンスを決めています。
特性インピーダンスは
- ε:比誘電率
- D:外径
- d:内径
で表されます。
同軸ケーブルの用途と種類
(1)50Ω同軸ケーブル
用途:無線通信用の屋内配線 高周波機器の接続用および内部配線 電力線搬送用給電線等
C:軟銅線 S:銀めっき軟銅線 SCW:銀めっき被覆銅線 CW:銅被覆鋼線
T:錫めっき軟銅線 TC:アルミ箔付プラスチックテープ+軟銅編組
≪絶縁体≫
PE:ポリエチレン PEF:発泡ポリエチレン TFE:4フッ化エチレン FEP:フッ化エチレンプロピレン
PVC:塩化ビニル
(2)75Ω同軸ケーブル
用用途:テレビ受信用の屋内配線 高周波機器の接続用および内部配線 電力線搬送用給電線等
C:軟銅線 S:銀めっき軟銅線 SCW:銀めっき被覆銅線 CW:銅被覆鋼線
T:錫めっき軟銅線 TC:アルミ箔付プラスチックテープ+軟銅編組
≪絶縁体≫
PE:ポリエチレン PEF:発泡ポリエチレン TFE:4フッ化エチレン FEP:フッ化エチレンプロピレン
PVC:塩化ビニル
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内導体、外導体には銅、絶縁物にはポリエチレンを用いたものが一般的で、外導体は細い銅の線を網目に織り込んでいます。絶縁物の誘電体損失を減らすために、発泡タイプを用いた物もあります。これは、絶縁物中に誘電体損失の少ない空気を多く含むため、損失が少なくなります。また、外導体が二重メッシュになっているものや、メッシュの外側にアルミ箔を巻いて漏洩を少なくしているもの、磁気的シールドが施されているものなどもあります。
同軸ケーブルの選び方(50Ωの場合)
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- 太さ:
- 1.5D、3D、5Dのように数字が大きいほど太くなります。
大電力ほどロスを少なくするために太い同軸ケーブルをお勧めします。
- 外部導体 :
- 5D-2V・・・・( 一重編組 )
5D-2W、5D-FB( 二重編組 )
できるだけ430MHz以上の周波数で伝送するときは、「インピーダンスの乱れ」を防止するために二重編組の同軸ケーブルをお勧めします。
極度の曲げ、つぶれ、キズ、水が入るなどは、同軸ケーブルのインピーダンスを乱す原因になりますから注意が必要です。同軸コネクタの特性インピーダンスは、同軸ケーブルと同じ特性インピーダンスであることが大切です。特にUHF以上の周波数で伝送するときに問題が起きることがあるようです。 どんなに良質の同軸ケーブル或いは同軸コネクタでも、一緒に使用する同軸コネクタまたは同軸ケーブルの材質が悪ければ特性インピーダンスを乱す原因になります。原価を考えずによい相性の同軸ケーブルと同軸コネクタを選ぶことが、余計な所にお金を掛けず快適な伝送ができるポイントになります。
- 太さ: