
今さら聞けない あんな質問、こんな疑問を、RSが代わりに伺ってきました。
今回は【トランジスタの種類について】です。
今回はトランジスタについてのお話です。
現在、トランジスタは、様々な部分に使用されており、LCRと共に電子回路を構成する基礎となっています。いまや電子回路には不可欠な商品となっています。
そのトランジスタには、バイポーラ型とユニポーラ型の2種類があります。一般に、トランジスタと言えばバイポーラ型を指します。
(1) バイポーラ型
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バイポーラとは、正と負の2種類のキャリアが働くトランジスタです。
バイポーラ型には、大きく分けてPNP形トランジスタとNPN形トランジスタの2種類があり、PNP形はベースがN形半導体で、NPN形はベースがP形半導体で構成されています。
端子はベース(B)・エミッタ(E)・コレクタ(C)の3極です。ベース-エミッタ間に電流を流す事で、コレクタ-エミッタ間の電流を制御します。
製品の中には、抵抗内蔵トランジスタや、2つのトランジスタを組み合わせ、利得を高くしたダーリントントランジスタなどの複合トランジスタもあります。
(2) ユニポーラ型
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ユニポーラとは、どちらか一方のキャリアが働くトランジスタです。
ユニポーラの代表的なものは、電界効果型トランジスタ(FET:Field effect transistor)で、接合形(ジャンクション)FETやMOS形FETなどがあります。
FETは、一般的なトランジスタが電流制御なのに対して、電圧制御になります。その為、消費電力が小さくて済みます。
一般的に端子は、ゲート(G)・ドレイン(D)・ソース(S)の3極ですが、デュアルゲートになっている4極の物もあります。
トランジスタの型名は、以下のように分類されていて、そこからトランジスタの仕様が推測できます。
型名 トランジスタの種類 2SA PNP形の高周波用トランジスタ 2SB PNP形の低周波用トランジスタ 2SC NPN形の高周波用トランジスタ 2SD NPN形の低周波用トランジスタ 2SJ Pチャンネル電界効果トランジスタ 2SK Nチャンネル電界効果トランジスタ 3SJ(K) 4極のトランジスタ トランジスタは、ディスクリート製品だけでなく、ICの中にも含まれています。
ロジックICには、TTLやC-MOSという表記が在りますが、これは内部のトランジスタ構成により言い分けられています。
TTLとは、トランジスタ-トランジスタ ロジック(Transistor-Transistor Logic)の事で、バイポーラトランジスタのみで構成されています。
C-MOSとは、コンプリメンタリ(complementary)MOSの事で 、補完的な関係にあるPチャンネルとNチャンネルのMOS形FETを組み合わせて構成された物です。
C-MOSは、TTLに比べて低消費という特徴がありますが、出力電流があまり流せません。